皮膚科専門医試験を受けるまで 機構認定専門医制度(新専門医制度)

目次

はじめに

皮膚科専門医をとるのは大変と聞きました。
論文が3つ必要だとか、5年かかるとか・・・

内容が具体的に分からないとイメージしにくいよね!
専門医試験受験資格を得るまでに必要なことをまとめてみたよ!

新専門医試験を受験までの流れや必要症例、必要単位についてわかりにくかったため、自分用にまとめました。
皮膚科を検討している学生・研修医の方や専攻医の方の参考になれば幸いです。

この記事でわかること

  • 専門医試験受験資格を得るために必要なこと
  • 受験までの流れ
  • 旧制度との変更点

受験までの簡単な流れ

必要項目

  • 研修管理システムへの登録(専攻位情報入力)
  • 達成度評価と経験記録の登録
  • 年次総合評価
  • 前実績単位
  • 研修修了
  • 専門医受験申請、受験

研修手帳にはこう書いてあるけどよく分からない・・・

各項目について詳しく見ていこう!

専攻医登録・応募

  • まずは専門医機構ホームページより専攻医登録を行う
  • 病院見学などで応募プログラムを決定
  • 日本専門医機構ホームページで応募期間に希望プログラムを登録する
  • 落ちた場合は2次募集へ

参考:2022年のスケジュール
1次募集
応募期間:2022年12月 1日(木) 正午~2022年12月14日(水) 正午まで
採用結果通知:2022年12月26日(月) 正午

2次募集
応募期間:2023年 1月 10日(火) 正午~2023年 1月18日(水) 正午まで
採用結果通知:2023年 1月30日(月) 正午

https://jmsb.or.jp/senkoi/

研修管理システムへの登録

  • 参加する皮膚科プログラムが確定した後、皮膚科学会への入会をする
  • 入会受付フォームより入会申請
  • 「入会申込書」と「口座振替依頼書」が届く
  • 入会申込書に理事または代議員2名の推薦(署名・捺印)をもらう
  • 「入会申込書」「口座振替依頼書」を書類提出締切日(必着)までに郵送する
  • 理事会で承認されると入会申込書受領書が届く

・理事会開催日前に書類提出締め切りがあるので早めに書類を準備するべき
・理事または代議員の推薦署名はプログラム担当者に依頼して取り次いでもらう

2023年の書類締め切りは以下の通りです

達成度評価と経験記録の登録

毎年度、以下の研修の自己評価を記入し、指導医からフィードバックをもらう。

必要症例一覧(臨床症例経験、診断技能経験、治療技能経験)、達成度の確認はこちら

症例経験と達成度評価を年次総合評価として研修管理システムに登録して指導医にフィードバックをもらう必要があります。

  • 【症例経験】入力期間:1年目〜4年目の随時
  • 【達成度評価】入力期間:毎年3月1日〜5月31日
  • 【年次総合評価】入力期間:毎年3月1日〜5月31

前実績単位

皮膚科専門医試験の受験のために前実績単位を集める必要があります。

機構認定専門医制度(新専門医制度)からは研修医時代に取得した単位は認められないように変更となりました。旧制度では可能であったので、間違えないようにしてください。

所持単位数は日本皮膚科学会ホームページ>会員専用ページ>登録情報の確認・変更より確認できます。

A講習会

  • 共通講習会:「医療安全」、「感染対策」、「医療倫理」各1回×1単位必須、各上限2単位まで
  • 各研修施設で実施するものでも日本医師会が主催するものでも可
  • 日本医師会の主催のWeb講習はこちら (1単位 3300円)

基幹施設でも専門医共通講習会が年に数回行われることもあるので、院内掲示板をチェックすると良いよ!

  • 必須講習会:3回以上必須各年度1回限り
  • 必須講習会は皮膚科総会(6月)、夏(8月)、冬(1月)に行われる
  • 講習会の参加には日本皮膚科学会ホームページより事前申し込みが必要
  • 4月〜翌3月までで最大1回のみ。2回目以降は選択講習の単位として加算される
  • 選択講習会:上限なし
  • 夏(8月)、冬(1月)に開催
  • 講習会の参加には日本皮膚科学会ホームページより事前申し込みが必要
  • 32単位を超えて加算できない

申し込み締め切りは講習会の2ヶ月ほど前なので、
早めに日程をチェックしよう

日程の確認・申し込みは皮膚科学会ホームページ>会員専用ページ>開催予定講習会より

B.学術集会における学会発表

  • 1題:2単位
  • 学術集会にて筆頭発表者が「口頭」で発表したもの
  • ポスター発表では「口頭」で発表する機会があるもの
  • 提出する学会発表の状態が「未審査」の場合、演題名、発表者、共同発表者、学会名、発表年月日がわかる抄録やプログラムのコピーが必要
  • セッション区分がわかるページのコピーも必要

C.皮膚科および皮膚科関連専門誌への論文発表 1篇:4単位/3篇(12単位以上必須)

  • 論文発表の単位として認められるものは、本人が「筆頭」著者の論文に限る
  • 単位として認められる雑誌は①年2回以上発行②1回につき600部以上発行③原則査読ありの雑誌 

研修修了

  • 研修期間は60ヶ月
  • 最低2年間はフルタイム勤務
  • 産休・育休期間は6ヶ月まで
  • 時短勤務などは細かい規定がありますので学会ホームページでご確認ください

旧制度では皮膚科学会に入会してから常勤として60か月以上の研修期間があることでしたが
新制度だと専門研修プログラムが開始してから60か月以上の研修期間があることに変更されています

受験申請書提出

  • 受験申し込みチェックシートに沿って資料を集める
  • 必要な症例レポートはこちらのページでまとめてあります

専門医試験受験

2022年度は以下の日程で開催されました。
(1)日時:2022年12月11日(日)8時から12時
(2)場所:虎ノ門ヒルズフォーラム

まとめ

いかがでしたか。少しでも、皮膚科研修についてのイメージがついていただけると幸いです。
旧専門医制度からの移行時期であり、上級医の言うことが正しくないこともあるかと思いますので、自分で制度の確認も必要かと思います。

一番大きな違いは研修医期間は研修期間に含まれず、単位も取得できないという点です。気をつけましょう。

質問や間違いの指摘、議論などありましたら、気軽にtwitterやお問い合わせフォームよりご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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