褥瘡の治療!ネグミンシュガーの値段は?使い方を解説!

販売名ネグミン
一般名精製白糖, ポビドンヨード
製造販売マイラン
適応症褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)
用法・用量潰瘍面を清拭後、1日1〜2回ガーゼにのばして貼付するか、又は患部に直接塗布
薬価8.5円/g
包装100gチューブ、100gボトル、500gボトル

ネグミンシュガーは褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)治療に用いられます。

日常診療だと

  • 褥瘡外用薬
  • 体感四肢の潰瘍への外用薬

として用いられています。

殺菌作用のあるイソジンゲルと吸水性の高い白糖の配合材であり、滲出液の多い創に用います。

ヨード製剤のため、ヨウ素に過敏症のある方は使用できません。

甲状腺機能異常のある方、腎不全、新生児には慎重投与となります

目次

褥瘡とは

褥瘡の原因

圧迫により血流障害のため、皮膚および皮下組織に壊死が生じる。活動性の低下や知覚障害、低栄養状態など様々な要因が重なって褥瘡が生じると考えられている。

仙骨部、坐骨、足関節部に好発する。紅斑、浮腫、硬結を生じ潰瘍となり、深いものでは骨に達する。関節内や直腸に達する場合もある。

褥瘡の重症度

褥瘡の経過評価スケールとして:DESIGN-R があります

Depth 深さ 創内の一番深いところで評価する
d0皮膚損傷・発赤なし
1持続する発赤
2真皮までの損傷
D3皮下組織までの損傷
4皮下組織を超える損傷
5関節腔、体腔に至る損傷
DTI深部損傷褥瘡疑い
U壊死組織で覆われ深さ判定不能
Exudate 浸出液 ドレッシングの交換回数
e0なし
1少量:毎日のドレッシング交換を要しない
3中等量:1 日 1 回のドレッシング交換を要する
E6多量:1日2回のドレッシング交換を要する
Size 大きさ 皮膚損傷範囲を測定 [長径(㎝)×長径と直交する最大径(㎝)]/cm2
s0皮膚損傷なし
3s<4
64≦s<16
816≦s<36
936≦s<64
1264≦s<100
S15100≦S
Inflammation/Infection 炎症/感染
i0局所の炎症徴候なし
1局所の炎症徴候あり
(創周囲の発赤・腫脹・熱感・疼痛)
I3C臨界的定着疑い
3局所の明らかな感染徴候あり
(炎症徴候・膿・悪臭など)
9全身的影響あり
(発熱など)
Granulation 肉芽組織
g0治療あるいは創が浅いため肉芽形成の評価ができない
1良性肉芽が創面の 90%以上
3良性肉芽が創面の 50%以上
G4良性肉芽が創面の 10%以上 50%未満
5良性肉芽が創面の 10%未満
6良性肉芽が全く形成されていない
Necrotic tissue 壊死組織 混在している場合は全体的に多い病態をもって評価する
n0壊死組織なし
N3柔らかい壊死組織あり
6硬く厚い密着した壊死組織あり
Pocket ポケット 毎回同じ体位でポケット全周(潰瘍面も含め)[長径(㎝)×短径(㎝)]
から潰瘍の大きさを差し引いたもの
p0ポケットなし
P6P<4
94≦P<16
1216≦P<36
2436<P

褥瘡の治療

治療の基本は以下の3つがありますが、最も中心となるのは圧迫の除去です。

  1. 皮膚潰瘍治療薬:フィブラスト、アクトシン、プロスタンディンなど
  2. 抗菌薬含有軟膏:ゲーベン、イソジンゲル、カデックスなど
  3. 陰圧閉鎖療法:VACなど
  4. デブリードマン

創部の状態に合わせて上記治療を適宜使い分けます。

褥瘡の予後

予後は重症度評価のDESIGN-R分類の点数が高いほど悪いとされています。

治癒期間がDESIGN-R分類で予測できるとの報告もあります。

費用

ネグミンシュガーの薬価は 8.5円/g(2023/4/1)です

それぞれの容器に直すと

規格値段
50gチューブ640円
100gボトル1280円
500gボトル6400円

まとめ・あとがき

ネグミンシュガーはこんな薬

  • 褥瘡や皮膚潰瘍に用いる薬
  • 滲出液の多いそうに用いる
  • 慎重投与が必要となる症例がある

以上、今回はネグミンシュガーについて解説しました

引用文献・資料等

  1. あたらしい皮膚科 第3版
  2. ネグミン添付文章
  3. 今日の皮層疾患治療指針 第5版
  4. 創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン2018
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