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単純疱疹とは
単純ヘルペスウイルス(HSV:Herpes simplex virus)感染により、皮膚・粘膜に水疱びらん病変をきたすウイルス感染症。主として口唇や性器に病変を作るが脳炎や肺炎など内臓病変をきたすこともある。
抗ウイルス薬で治療可能。
PIT療法とは
PIT(Patient Initiated Therapy)とは、予め抗ウイルス薬を処方しておき、初期症状が現れた際に患者が自分の判断で服用する治療法。日本ではファムビルとアメナリーフが保険収載されている。
PIT療法の治療費
アメナリーフ:再発性単純疱疹に対して1200mgを食後に単回経口投与する
ファムビル:再発性単純疱疹に対して1回1000mgを2回投与する
PIT療法についてメモ
ファムビル
- 再発頻度が年間概ね3回以上
- 再発の初期症状(患部の違和感、灼熱感、そう痒感)を正確に判断可能な患者
- 再発頻度及び患者の腎機能など状態を勘案し、服用時の適切な用法・容量が選択可能な場合
- 初期症状(患部の違和感、灼熱感、そう痒等)出現後6時間以内に内服
- 2回目は、初回服用後12時間後(許容範囲として6〜18時間後)に服用する
- 妊娠又は妊娠している可能性がある場合には、服用しない
- 1回分の処方に留める
アメナリーフ
- 単純疱疹(口唇ヘルペス又は性器ヘルペス)の同じ病型の再発を繰り返す患者
- 患部の違和感、灼熱感、そう痒等の初期症状を正確に判断可能な患者に
- 初期症状(患部の違和感、灼熱感、そう痒等)出現後6時間以内に服用する
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性は、服用せずに医療機関を受診する
- 1回分の処方に留める
- 空腹時は吸収が低下し効果が減弱する
参考文献
アメナリーフ 添付文章
ファムビル 添付文章
今日の皮膚疾患治療指針 第5版